今日の出来事。

少し気持ちが落ち着いたので、書きたいと思います。


今日は天気予報が外れたのか、曇りがちながら
時折おひさまが見えるおだやかなお天気だったので、
朝から掃除洗濯済ませて、図書館やホームセンターに
走っていきました。

お目当ての本や、あべかわもちをゲットして
さ、帰ってからおもち食べながら本読むぞ~って
思って機嫌よこ、ホイホイ走っていたら・・・


道路の真ん中あたりに、猫らしき動物が死んでる!
しかも、おしっぽがゆらゆら動いてる。


うう・・・ど、どうしよう・・・


って思う間もなく、身体が動いて、リュックを放り投げて
その子に駆け寄り、上着をそっとその子にかけて
抱き上げました。

やっぱりまだ動いていました。

「もう大丈夫やで、いい子やね、じっとしとってな」

と声をかけ、リュックを拾って自宅の方向に向かって
歩き出しました。


そこからは約3キロほど、走ったら20分もかからないけど
歩いたら30分ぐらいかかるかな、この子の身体が
どこまでもつだろう、いや、それ以前に助かるんだろうか?


ただ、早足でタカタカ歩いていました。

薄いキジトラ模様のその子は、多分女の子、
笑子ちゃんによく似ていました。

時々、身体を動かしていたけど、大量の血が流れ出していたので
ダメかも・・・

喫茶店から出てきた人が、いぶかしげに私を見ていました。


と、その時、私の横に止まったボロい軽トラックの中から
声をかけてくれた人がいました。


「まだいけそう?」


その方は私が抱いている猫のことをわかっているようだったので、


「わからない、だめかもしれない」


と返すと、


「乗って!病院につれていこう」


と言ってくださいました。


すぐ近くの小さな動物病院につれていってくださって、
幸いなことにすぐに診てもらえることが出来ました。


でも、診察台の上に横たえた、その子はもう亡くなっていました。
おそらく、車の中で私の膝の上にいる間に亡くなったのではないかな・・・


目だった外傷はなく、脳挫傷で出血多量とのこと。
せめて、汚れた身体を拭いて清めてあげたいと思い、
タオルを貸してくださいとお願いすると、
そこの先生は、軽く洗ってドライヤーをあてて
あげると言ってくださいました。


待合室で待っている間、車に乗せてくださった男性と話をしました。
ちょうど、あの子が倒れている道を通りかかったこと、
まだ動いてるなぁと思いながら通り過ぎてしまったこと、
気にしながらバックミラーを見ていたら、私が上着をかけて
抱き上げたところを見て、あわててUターンしてきたそうです。

先生にきれいにしてもらった、あの子は、小さなダンボール箱に
入れてもらって、私の上着はビニール袋に入れて返してくれました。
費用は2000円、と言われ、払おうとしたら、その男性が
すぐに払ってくださって、あわてて、私が払います、と言うと
いやいや、と断られてしまいました。


外に出ると、男性はそのまま、あの子を車に乗せ、

「この子のことは、ぼくが責任を持ってちゃんと埋葬するから
あなたは、もうここから走って帰りなさい、上着が台無しになってしまって、
寒いかもしれないけど」

とおっしゃいました。

そんなわけにはいかないと固辞したのだけど、
男性は、

「この子は事故に遭って、とても辛い思いをしたけど、
最後にあなたに上着を着せてもらい、少しでも暖かい場所に
いられたということは救いだと思う。うまくいえないけど」


私はただ、涙が止まらず、ありがとうございます、と
連呼するだけでした。




なかなか気持ちがおさまらず、落ち着かなかったので
友人に電話をして話しを聞いてもらいました。


悲しい話だけど、でも、いい話やね、
きっとその子は、また生まれかわって幸せになると思うよ、
そんなええ人に出会ったことも、またご縁やね、

と言ってくださり、私の気分もだいぶん楽になりました。



以前、通勤途中で同じような場面に出会ったことがあり、
その時、車は止めたけど、その猫のすごい出血を見て
どうしても車を降りることが出来ませんでした。
躊躇している間に、車道に下りたのは、中学生の女の子でした。
真っ白な学生服が汚れるのもいとわず、その子は猫を抱き上げました。


いたたまれなくなり、その場を立ち去り出勤したけど、
自分の小ささに嫌気がさし、本当に情けない気持ちでいっぱいでした。


あの時と同じ思いをしたくない、とかそういう気持ちで
した行動でもないし、いつも同じように動けるかというと
それもわかりません。

ただ、ふわふわと動く、あの子のしっぽを見て、
このままだと、また轢かれてしまう、もしかしたら
助かるかもしれないのに、とそう思いました。

上着をかぶせたのは、その子を怖がらせないこともあったけど、
私自身が、その子のお顔や傷を出来るだけ見ないようにするため。
自己中な思いのなせる技ではあったけど、
あの上着に包まれている間、ほんの少し暖かい思いをしてもらえることが
出来たかもしれないなと、男性の言葉にホッとしました。


キジトラのあの子は、荒れた毛をしていたし、
首輪もなく、おそらく野良猫さんだと思います。
もしも、助かったら・・・助かってもきっと障がいが
残るかもしれない、そしたらもうウチの子にしてもいいやって
そんなことも考えていました。
無理なら、せめて、安楽な死を、と思いました。

結局亡くなってしまったし、私自身は何も出来なかったけれど、
車に乗せてくれた、あの男性の言葉に救われたし、
こんな風にしてくださる人がいるんだということも知ったし、
行ったこともない、近くの動物病院の先生が、親切に
診てくださったことも、これも皆、あの子がくれた
ご縁なのかもしれないです。

ありがとう、名前も付けることもなかった子、
今度生まれかわる時は、私のそばか、あの人のそばに
おいでね。

安らかに・・・
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by chobi020500 | 2007-01-06 18:27 | ★にゃんずの日常★ | Comments(0)

シニア猫たちの日常、時々保護猫


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